
私、高野宏および「くにたちケアとつむぎの会」が掲げる3つのテーマのうち、「市民相互のつながるケア」および「一人で悩まないためのメンタルケア」について、私なりのアプローチで情報発信を行っていきたいと考えました。
その一つ、「くにたちメンタルヘルス新聞」がスタートします。
きっかけは自身のソーシャルワークです。
多くの悩みを抱える方々と接してきて、まず大切なことは自分の思いを言葉に起こすこと、そしてそれをきっかけにこの悩みは自分だけではないのだと実感すること。
話して、聞き、話して、聞き、それを繰り返していくうちに、少しずつ回復していく、自信がついていく。
そういったプロセスを何度も目にしてきました。
私は、これを病や障がいがある無しに関わらず、すべての方のメンタルケアの一環として伝えていきたい。
そうして、私の周囲の生きづらさや精神疾患、発達障害をお持ちの友人、知人に声をかけ、メンタルヘルスに関わる「メンター」(福祉業界では「ピアサポーター」とも言います)のような存在として文章を書いていただけないかとお願いしました。
みなさん、快くOK!をいただき、四人の記者とともに、「くにたちメンタルヘルス新聞」がこの度、出航することとなりました。
できれば、「くにたち」およびその周辺のローカルにこだわっていきたい部分もあるということ、誌面をじっくりお読みいただきたいので、リアルバージョン(印刷物)をお手にとっていただければ嬉しいと思っています(選挙後に配布予定)。ですので、ここでは巻頭の記事「連載:イジゾンショウって何だ?」より、猫月マナさんの文章をまずはお届けいたします!
「ストロング酎ハイとアルコール依存」文:猫月マナ
ストロング系酎ハイという酒があります。アルコール度数9%で、多くはウォッカ等に果汁や人口甘味料を混ぜており、非常に飲みやすく、しかも安価です。
私は、この酒に依存しています。500ミリリットル缶を飲み干すより早く、あっという間に頭や体がボーッとしてくる。気持ちの良い感覚の中、思考が感覚が麻痺していく。
この感覚が欲しくて、多い時は毎晩せっせと胃に流し込みます。味なんか二の次三の次です。これは最早、合法なだけのただの薬物で、酒ではないと思っています。
私の主治医は「貴女のような若い女性がストロングゼロ(ストロング系酎ハイの定番)を飲み続けていたら、100%アルコール依存症になる」と言いました。
厚生労働省による「節度ある適度な飲酒」は一日平均純アルコールで約20グラム程度です(女性はアルコールによる健康被害が大きいため3分の1から2分の1と考えられている)。ストロング系酎ハイは500ミリリットル缶一本で36グラムもあります。多量の純アルコール量を1時間もせずに摂取できてしまう。
人がアルコール依存症になるのを手助けするような酒だと思っています。
このような物が、ギネス世界記録に認定される程、日本で売れに売れているという事実をどのように思われますか。
真剣に「アルコール」と向き合っていきたいと考えています。
◯ 引用元
「アルコール:厚生労働省」
「女性の飲酒と健康」

<文:猫月マナ>(自己病名:自己肯定感ゼロ病)
30代女性。双極性障害・パーソナリティ障害。好きな事は散歩、TV、コスメ等。
幼少期に始まる生きづらさに悩み、アルコールに依存。市販薬依存経験。作業所通所を始め、少しずつ社会や地域に馴染みたいと思っている。
※自己病名とは?
北海道「べてるの家」発祥の、どうせなら自分で自分にオリジナル病名をつけちゃおうという企画、文化です。それは自分で自分の弱さを「魅力的」に語る方法なのです。(高野)
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